分譲マンションのシニア問題

めーぷる小平店以外に、もう一つのビジネスとして、マンション修繕コンサルタントをしています。

最近、築年数40年を超える300世帯弱のあるマンションの修繕委員の外部専門家の公募面接をうけてきました。

無事に内定をいただき、6月以降、専有部の修繕をする際に、リノベーション、修繕のチェックのお手伝いをすることになりました。

築年数40年を超える高経年マンションですと、住民も高経年化しています。今回は、分譲マンションのシニア問題について書きたいと思います。

高経年マンションにはシニア住民が多い

築30年、40年を超えるマンションは、都心部だと多いですが、多摩地域ですと多くはありません。

1980年代に建てられたマンションが2023年現在、40年目を迎えようとしています。

1980年代は、高度成長期で東京に働き口をもとめてきた世代がマンションを購入。以前は、やがては一戸建てに住み替えるというステップとしてマンションに住んでいる世代も多いですが、永住されている方も多いです。

マンションによりますが、高経年マンションでも、ざっくりと1/4~1/3くらいが新築購入組だというイメージをもっています。

マンションを購入されるタイミングとしては、30代から40代が多いですが、築40年を迎えると、70代から80代になっています。

そのような高経年マンションは、70-80代が1/3占める上に、ほかにも中古購入組が10年目から20年目で購入した世代が、60代から80代になっていると、65歳を超える高齢化率が50%を超えるマンションは、普通にあるのです。

これらの高経年マンションは管理組合員の理事会や、修繕委員会も65歳以上の高齢者で構成されているマンションは多いのです。

若いオーナーもいるのですが、なかなか管理組合の理事や修繕委員になりたがらないこともあり、理事会構成員は高齢者が多いですね。

高経年マンションの価値

マンションの修繕の仕事は、築40年越え、ほとんどが高経年の分譲マンションでプレゼンテーションする機会が多いのです。

私が価値が高いな、これからも中古市場で選ばれるだろうなと感じるマンションのポイントは、管理組合の理事さんや修繕委員などマンション管理組合の運営に参加する住民に若手が多いマンションです。

理由は簡単で、若いオーナーほど長く住むことがわかっているので、長い目で見て考えた発言をするからです。

分譲マンションの建替えは、一戸建ての建替えと異なり、簡単ではありません。ほとんどのマンションが不可能な夢物語んです。というのは、持ち出し金額が多すぎてしまい、世帯間でお金を出せる人とそうでない人の差が大きく、建替えに必要な4/5以上のオーナーの賛同が得られないというのが理由です。

それだけに修繕が大事ですね。

高経年マンションのシニア問題

さて、話を戻して、築40年超えマンション、修繕委員の皆さんはシニアでしたが大変前向きで若い子育て世代をマンションに受け入れていきたいとがんばっていました。

そこで気になったがありました。

管理組合理事や修繕委員の皆さんが、前向きに修繕工事の計画をしていても、第一世代シニア層の多くが、修繕積立金を上げたくない、漏水事故多発でも管理組合での配管一斉更新とか大きな費用をかける工事となるとネガティブというのです。

多くの第一世代シニア層は、80代を迎えており、単身世帯も多く、大学教員、大企業の元役員などインテリ層多いそうです。

若い新規購入者が専有部リノベすると、工事の騒音や新設した排水管の騒音のクレームするのは、その第一世代ってシニアが多いと。自分の寿命考えるとそういう思考になるのか、なるべく平穏な暮らしを継続したいと同じ年齢にならないとわからないことなのか。

でも税金、年金の負担が大きくなることが確実な次世代に、分譲マンション管理修繕でもツケを回すのか?って思いました。

後期高齢者になる前の比較的若いシニアからマインドを変えて行くような啓蒙活動が必要だなと思いました。

これから若い人から見て、修繕がされていない漏水事故が多発しているような中古市場で魅力がないマンションは、空室が増え滞納リスク、スラムマンション化に向かいますからね。

以上